取引先へ送る大切な書類や請求書など、ビジネスで使う機会の多いA4用紙。このA4用紙を折らずに送る場合は、角2封筒を使います。
早速、角2封筒に書類を準備したら、後は切手を貼って送るだけ。
…ところで、この角2封筒の切手代はいくらになるのでしょう?
手紙用の小さな封筒なら82円切手と分かりますが、角2封筒サイズとなると、一体いくらの切手が必要なのか悩んでしまいますよね。
必要以上の切手を貼ってしまったらもったいないし、かと言って、切手代不足は避けたいところ。
そこで、角2封筒の切手代について徹底解説します。角2封筒を使うなら、ぜひ知っておきたい送り方もご紹介しますよ。
角2封筒について、丸ごとマスターしてしまいましょう!
角2封筒(A4)の郵便料金・切手代は重さで変わる
早速、A4サイズの書類を折らずに送れる角2封筒の切手代を確認していきましょう。
まず、角2封筒の大きさは24.0cm×33.2cmとなり、第一種郵便物の『定形外郵便物・規格内』に分類されます。
- 角2封筒:定形外郵便物(規格内)
この定形外郵便物(規格内)の切手代は、封筒と封入する用紙の重さの合計によって、次のように変わりますよ。
重量 | 切手の料金 |
---|---|
50g以内 | 120円 |
100g以内 | 140円 |
150g以内 | 205円 |
250g以内 | 250円 |
500g以内 | 380円 |
1kg以内 | 570円 |
2kg以内 | 取り扱い無し |
4kg以内 |
ちなみに、角2封筒に一番安い120円切手を貼って送る場合、封入できるA4用紙の目安は7枚程度となります。
- 角2封筒を120円切手で送る場合:A4用紙7枚程度
角2封筒にA4用紙を入れて120円切手(50g以内)で送る場合の計算方法は、下記を参照してくださいね。
- 角2封筒の重さ:約17~18g
- A4用紙(1枚)の重さ:約4g
- 封筒(18g) + 用紙(4g×7枚) = 46g
⇒A4用紙7枚までOK
使用する角2封筒やA4用紙の紙質によっては重さが変わる場合もありますが、切手代を自分で算出する際にぜひ参考にしてください。
切手の購入先については以下の記事で詳しく解説しています。
角2封筒ならクリアファイルごとの送付も可能
「書類が途中で折れたり濡れたりしないよう、大切に送りたい!」
ビジネスで使う機会の多い角2封筒。当然、中に入れる書類も重要なものが多くなりますよね。
実は、角2封筒はA4サイズのクリアファイルもすっぽり入る大きさなんですよ。つまり、大切な書類をクリアファイルにいれたまま送ることができるんです。
- 角2封筒:A4サイズのクリアファイルごと送付可能
大切な書類をクリアファイルでしっかり保護したまま送れるなんて、とても便利ですよね。
ただし、切手代を算出する際は、封筒と書類の他、クリアファイルの重さを計算し忘れないよう注意してください。
クリアファイルの重さは約26g。なんと角2封筒とクリアファイルの重さだけで40gを超えてしまうんです。
- クリアファイルの重さ:約26g
※角2封筒+クリアファイルの重さで40g以上
うっかりクリアファイル分の重さを忘れてしまうと、切手代不足となってしまう可能性大ですよ!
角2封筒にクリアファイルを同封する場合は、必ずクリアファイルを含めた重さを量ってくださいね。
重さが分からない場合は郵便局へ
ちなみに、正確な切手代を算出するためには、0.1g単位で封筒+中身の重さを量ることが大切です。
例えば、梱包済みの角2封筒が50g以内であれば120円切手で送れますが、もし50.1gになってしまうと120円切手では料金不足。この場合、140円切手を貼らなければなりません。
- 封筒の重さ:0.1g単位での正確な計測が必須
⇒50gまで120円切手、50.1g~は140円切手となるので注意!
万が一、重さを量り間違えて切手代が不足したまま送ってしまうと、次の通り、受取人に迷惑をかけてしまう可能性がありますので注意しましょう。
Q.料金不足の手紙はどうなるの?
A.料金不足の郵便物の場合下記の方法がとられます。
受取人に届く前に差出人に返送される
受取人に届いて不足額を支払う
受取人が不在だったり、支払いを拒否したりすると差出人に返送される返送されると肝心の用件が伝わらないことになりますし、受取人に不足料金を払わせるのは少額とはいえ失礼にあたることでしょう。
特に慣れない速達や定型外の手紙を出す場合は、事業所の郵便窓口へお持ちいただくのが確実です。
「自分で重さを量るのが不安…。」
「量りがなくて、重さが分からない…。」
そんな場合は、切手を貼る前の角2封筒を持って郵便局へ行きましょう!
郵便窓口へ差し出せば、正確な重さを量ってもらえ、必要な切手を貼ってもらえますよ。
- 郵便窓口:封筒の計測可
尚、ローソンやミニストップなど、郵便ポストが設置されているコンビニもありますが、これらのコンビニでは、郵便物の重さは量ってもらえませんので注意してください。
- コンビニ:封筒の計測不可
角2封筒の重さが不安な場合は、必ず郵便窓口で量ってもらいましょう!
一般的な82円や120円切手で送れる封筒の重さやサイズについては『82円切手・120円切手で送れる重さは何グラムまで?封筒のサイズや厚さを解説!』の記事で詳しく解説しています。
角2封筒の切手を貼る位置
角2封筒の重さをしっかり量ったら、後は必要な額面の切手を貼って送るだけです。
ところで、切手は角2封筒のどのあたりに貼ればよいのでしょう。
大きいサイズの封筒なので、宛て名を書いてもだいぶ余白が余ってしまい、どこに切手を貼るべきかちょっと戸惑ってしまいますよね。
『日本郵政公式ホームページ』には、次のQ&Aが記載されていますよ。
Q.はがきや封筒のどの位置に切手をはるとよいですか?
A.郵便切手は郵便物の表面の左上部(横に長いものは、右上部)に貼っていただくようお願いいたします。
出典:日本郵政公式ホームページ
つまり、切手を貼る位置を決めているのは封筒の形なんです。封筒の大きさは関係ありません。
原則、縦長の封筒を使うなら切手は左上に。そして、横長の封筒を使うなら切手は右上に貼ります。
- 縦長の封筒:左上
- 横長の封筒:右上
ただし、縦長の封筒は必ず左上に、横長の封筒は必ず右側に貼らなければならない、といったように厳格な決まりになっている訳ではありません。
封筒の左上(または右上)に余白がない場合は、適宜の場所に切手を貼ってしまってOK!問題なく送れますので安心してくださいね。
角2封筒(A4)を出す時に付帯できるオプションと料金
「取引先へ急いで送り届けたい!」
「大事な書類に補償を付けて送りたい!」
このように、角2封筒に何らかのオプションを付けて送りたい場合もありますよね。
そこで、ここからは、角2封筒に付帯できる主なオプションとその料金について確認していきましょう。
- 速達
- 書留
- 特定記録
- 配達時間帯指定郵便
- 配達日指定
- 代金引換など
それでは、それぞれのオプションについて簡単にご説明していきますね。
速達
『速達』は、配達日数が通常よりも半日~1日程度早くなるサービスのことです。また、原則、普通郵便の配達は月~土までとされていますが、速達なら曜日に関係なく配達されるので、日・祝日でもしっかり送り届けてもらえますよ。
速達の利用料金は、基本の郵便料金に下記の速達料金がプラスされます。
速達料金 | |
---|---|
250gまで | +280円 |
1kgまで | +380円 |
4kgまで | +650円 |
例えば、重さ50gまでの角2封筒に速達を付けて送る場合、基本の郵便料金120円に速達料金280円がプラスされるので、送料は400円となりますよ。
急いで送り届けたい書類がある場合には、ぜひ速達を利用しましょう!
書留
書留は、引き受けから配達までの郵便物の送達過程が記録され、万が一郵便物が壊れたり届かなかった場合には、差し出し時に申し出た損害要償額の範囲内で実損額が賠償されるサービスのことです。
速達同様、書留も曜日に関係なく配達されているので、日・祝日でもしっかり送り届けてもらえますよ。
書留の種類には、次の通り、一般書留・現金書留・簡易書留があります。
- 一般書留
⇒引き受けから配達までの送達過程を記録。万が一、郵便物等が壊れたり届かなかった場合には実損額を賠償。 - 現金書留
⇒現金を送付する場合専用の一般書留。 - 簡易書留
⇒一般書留に比べて料金が割安。万が一の場合の賠償額は、原則5万円までの実損額。
書留の利用料金は、基本の郵便料金に下記の書留料金がプラスされます。
書留料金 | |
---|---|
現金書留 | 損害要償額1万円まで:+430円 ※1万円以上50万円までは、5,000円増えるごとに+10円 |
一般書留 | 損害要償額10万円まで:+430円 ※10万円以上500万円までは、5万円増えるごとに+21円 |
簡易書留 | 損害要償額5万円まで:+310円 |
また、書留には郵便追跡サービスが付いているので、発送から到着までの配達状況をパソコンやスマートフォンから随時追跡することがでるんです。
さらに、受取人には直接手渡しで配達されるので、とても安心できる郵送方法なんですよ。
- 郵便追跡サービス付き
- 受取人へ手渡し配達
重要書類を送る場合は、ぜひ書留を上手に活用していきましょう!
特定記録
特定記録は、郵便物やゆうメールの引受けを記録するサービスのことです。配達の際は受取人の郵便ポストへ届けられます。
特定記録の利用料金は、基本の郵便料金に下記の特定記録料金がプラスされます。
- 特定記録料金:+160円
尚、特定記録にも郵便追跡サービスが付いているので、パソコン・スマートフォンから配達状況の追跡ができます。ただし、書留とは異なり、郵便物の補償は付いていませんので注意してください。
- 郵便追跡サービス:有
- 郵便物の補償:無
特定記録は、確実に書類を送った証拠として差し出し記録を残したい場合、送った書類の追跡をしたい場合などにオススメのオプションです。
特定記録郵便については『特定記録郵便の正しい出し方や料金を解説|追跡や簡易書留の違いもわかりやすく紹介』の記事で詳しく紹介しています。
配達時間帯指定郵便
配達時間帯指定郵便は、郵便物のお届け時間帯を午前・午後・夜間の3区分から指定できるサービスのことです。
- 午前:8:00~12:00
- 午後:12:00~17:00
- 夜間:17:00~21:00
配達時間帯指定郵便の利用料金は、基本の郵便料金に下記の配達時間帯指定郵便料金プラスされます。
配達時間帯指郵便定料金 | |
---|---|
250gまで | 330円 |
1kgまで | 430円 |
4kgまで | 700円 |
例えば、重さ50gまでの角2封筒に配達時間帯指定郵便を付けて送る場合、基本の郵便料金120円に配達時間帯指定郵便料金330円がプラスされるので、送料は450円となりますよ。
配達時間帯指定郵便は、受取人の都合に合わせて書類を送り届けたい場合に便利なオプションです。
配達日指定
配達日指定郵便は、日・祝日を含め、差出人が指定した日に郵便物を配達してもらえるサービスのことです。
配達日指定の利用料金は、基本の郵便料金に下記の配達日指定料金がプラスされます。
配達日指定料金 | |
---|---|
平日指定 | +31円 |
日・祝日指定 | +210円 |
「必ず金曜日に届けたい。」など、確実に届けて欲しい日にちが決まっている場合などには、ぜひ配達日指定を活用しましょう!
代金引換
代金引換は、配達の際、郵便物や荷物と引き換えに、差出人が指定した代金を受取人から預り、ゆうちょ銀行を含む日本全国の金融機関の口座へ振り込んでくれるサービスのことです。
代金引換の利用料金は、基本の郵便料金に下記の代金引換料金がプラスされます。
- 代金引換料金:+260円
尚、代金引換には、上記の利用料金(基本の郵便料金+代金引換料)の他、受取人から預かった代金を口座へ送金する際の振込手数料がかかります。
さらに、場合によっては印紙代や一般書留のオプションを追加することが必要となりますよ。
- 口座への振込手数料
- 印紙代
⇒1件あたりの引換金額(受取人に請求する金額)が税抜5万円以上の場合に必須 - 一般書留料
⇒引換金額が30万円を超える場合に必須
代金引換は、配達員によって郵便物が直接手渡しされ、確実に郵便物の代金を預かってくれるのでとても安心感のあるサービスです。
「郵便物の代金が振り込まれない!」
「郵便物が届かない!」
といった、差出人・受取人双方でよく起こりがちなトラブルを未然に防ぐことができますよ。
代引きについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてください。
角2封筒(A4)が重要書類なら簡易書留で送ろう!
すでにお話した通り、重要な書類を送る際には、書留のオプションを付けておくと安心です。『日本郵政公式ホームページ』にも次のQ&Aが記載され、重要な郵便物の郵送方法として書留が推奨されています。
Q.重要な郵便物を送りたいのですがよい方法はありますか?
A.書留をお勧めいたします。
引受けから配達までの郵便物等の送達過程を記録し、万一、郵便物等(ゆうパックを除きます。)が壊れたり、届かなかったりした場合に、原則として差出しの際お申し出のあった損害要償額の範囲内で、実損額を賠償します。
また、受け取っていただく場合、手渡しで受領印かサインをいただいております。
一般書留・簡易書留・現金書留と3種類ある書留の中でも、重要書類を送る場合に相性抜群なのが簡易書留です。簡易書留なら、書類に安心の補償や追跡サービスを付加しつつ、よりリーズナブルな価格で利用できるんですよ。
簡易書留についてはすでに前項で簡単にご説明していますが、サービス内容や料金についてここでもう一度しっかり確認しておきましょう。
簡易書留のサービス内容と料金
簡易書留とは、郵便物の送達過程が記録され、万が一、郵便物等が壊れたり、届かなかった場合には、原則として5万円までの実損額を賠償してもらえるサービスのことです。
簡易書留の利用料金は、基本の郵便料金に簡易書留料310円をプラスして算出します。
- 簡易書留料金:310円
※基本の郵便料金に加算 - 賠償額:原則5万円までの実損額
ちなみに、簡易書留で記録される送達過程の内容は、下記の通り、差し出し記録と到着記録のみとなります。
- 簡易書留を差し出した郵便局・差し出した時間
- 簡易書留が最終的に到着した郵便局・到着時間
- 簡易書留が宛て先に届いた時間
『郵便追跡サービス』を利用すれば、これらの記録をスマートフォンやパソコンからいつでも追跡可能ですよ。この郵便追跡サービスの利用方法は、次の項で詳しくご説明しますね。
簡易書留を速達で送る方法は『簡易書留速達の送り方・出し方を伝授|気になる料金や書留の種類も合わせて解説』の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ合わせて参考にしてみてください。
追跡サービスの利用方法
郵便追跡サービスの利用方法は次の2STEPのみ。とても手軽で簡単なんですよ。
- 簡易書留の受領証に記載されている『お問い合わせ番号』を確認する。
- 日本郵政のホームページ『個別番号検索』画面に、『お問い合わせ番号』を入力して、追跡スタートボタンをクリックする。
尚、簡易書留を郵便窓口へ差し出した際に発行される受領証には、追跡サービス利用時に必要な『お問い合わせ番号』の他、差出人の住所・氏名、受取人の住所・氏名、簡易書留を差し出した日時などが記載されています。
- お問い合わせ番号
- 差出人の住所・氏名
- 受取人の住所・氏名
- 差し出した日時など
受領証は、簡易書留が確実に送り届けられるまで大切に保管しておきましょう。
簡易書留の配達方法は手渡し&受領印
ちなみに、簡易書留は手渡しで配達され、さらに受取人の受領印(またはサイン)が必要となるオプションです。
- 配達方法:手渡し
⇒受取人からの受領印(またはサイン)が必須
そのため、簡易書留なら誤配送や盗難といったトラブルを未然に防げますよ。
重要な書類を送る場合には、ぜひ角2封筒に簡易書留をつけて、より確実により安心して送り届けましょう!
まとめ
ビジネスでは、かなり利用頻度の高い角2封筒。A4用紙を折らずに、しかもクリアファイルなどに入れたままでも送れるサイズなので、とても便利な封筒ですよね。
この角2封筒は定形外郵便物(規格内)に分類され、切手代は、120円~重さによって変わります。封筒に書類を入れたら、重さを量って必要な切手代を算出しましょう。
ただし、封筒の重さは、0.1g単位でしっかり量ることが必要となりますので注意してください。0.1gでも量り間違えると料金不足となる可能性があり、受取人に迷惑をかけてしまうことも。
不安な場合は、角2封筒を郵便窓口へ持っていき、正確に量ってもらうことをオススメします。
また、角2封筒には、速達や書留、配達日指定など、いくつかのオプションが付帯できますよ。急ぎの書類には速達、重要な書類には簡易書留といったように、必要に応じて上手に活用していきましょう。
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